なんで今「働き方改革」なのかについて考えてみた!

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国会では働き方改革関連法案が成立し、働き方改革の波が日本全体を覆うようになってきました。
でもちょっと待って?なんで働き方改革やらないといけないの?って方、多いんじゃないでしょうか。
結論として働き方改革は国の施策のトップレベルに来るべきものなのですが、労働者側がその真意を理解してないと改革は進みませんよね。おそらく誰もがぶつかるであろう疑問にここでお答えしようと思います。

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理由①労働力を確保しないといけないから

国内で行われている生産活動に就いている中核の労働力となるような年齢の人口を生産年齢人口といいます。まぁ平たく言うと、働いている人たちの人口ですね。この生産年齢人口は、日本においては1995年をピークに減少の一途をたどっています。生産年齢人口が下がるということは、労働力がどんどん減っていくことになるので、国の稼ぎ出す力がどんどん低下してしまうのです。
根本的な原因は少子化によるものですが、少子化対策を今うったとして、合計特殊出生率(一般的に言う出生率)が2を超えたとしても、生まれた子どもたちが労働力になるには20年以上かかります。その間に生産年齢人口は低下していってしまうので、少子化対策を打つだけでは解決に結びつきません。
(出典:2015年まで:総務省「国勢調査」、「人口推計(各年10月1日現在)」、2016年以降:国立社会保障・人口問題研究所)
だから、国の稼ぎ出す力を低下させないためにも(一般的に国力を低下させないためにとか言われます)、早急に労働力を確保しなければいけないのです。そして、その労働力として焦点があたっているのが、高齢者と子育てで一線を退いた主婦層、そして男性的社会に埋められてきた女性キャリア層です。
労働力を確保すればいいだけかというとそうではありません。以下はOECDのデータをもとに日本生産性本部が作成した各国の時間あたりの労働生産性を示すグラフです。労働生産性は、労働者がどれだけ効率的に働いたかを示す指標です。日本はこれが2016年度も主要7カ国(G7)の中で最低だったのです。
アメリカの約70に比べて、日本は約45。平たく言うと
日本人はアメリカ人の半分近く労働時間を無駄に使っている
ということになるのです。
(出典:日本生産性本部「労働生産性の国際比較国際比較 2017年版」)
生産年齢人口が低下する日本においては、労働力を確保し、さらに、効率的な働き方をしてより「成果」をっ重視する必要があるということなんです。そうしないと、2080年頃には人口も国力も2018年現在の6割ぐらいまで低下してしまうと言われています。
働ける人はなるべく働く。そして、なるべく効率的に成果重視で働く。もう待ったなしなのです。

理由②少子化に歯止めをかけないといけないから

働き方改革をしなければいけない理由の2つ目が、少子化に歯止めをかけるためです。少子化対策はかなり複雑な問題で、さまざまな打ち手を国も打っています。しかし、いまいちそれぞれの施策に繋がりが見えないというのが私の見解です。
子供が生まれるのにはたくさんのパターンがあります。そのパターンごとに、適切な策を打たないといけません。たとえば
  • なるべく早く結婚するようにする
    • 国や自治体主催の婚活イベントの開催(低価格にして参加者を募る)
  • なるべく早く子作りをしたいと思わせるようにする
    • 保育園の整備
    • 不妊治療に対する補助金等の助成金整備
    • (なかなか触れられないが)セックスレスの問題解決
などです。
そして、3つ目として、一人目を生んだあとに二人目を産む、というパターンがあります。ここに興味深いデータがあります。夫婦において夫が休日の家事・育児を手伝う時間が長いほうが、第2子を出生する割合が高いのです。
今の世の中、共働きでないと家計のやりくりは難しいのが実態です。そんなときに、子育てが奥様だけの仕事になっていたらどうなるでしょうか?奥様に負荷が集中し、二人目を産みたいという気持ちも失せてしまうのです。育児鬱が社会問題になってきているように、夫の育児参加は待ったなしと言えるでしょう。

理由③高齢化と介護に対応しないといけないから

そして、3つ目の理由として、高齢化と親の介護に対応しないといけないからです。2017年、ある建設会社では、育児休業をしている女性従業員の数を、親の介護のために離職する男性従業員の数が上回るという現象が発生しました。
理由②で少子化対策を謳いましたが、晩婚化は現実としてある問題。そして今後簡単に若年化していくとも思えません。そうなると、子育て世代の親たちは、自分たちの親の介護問題にも直面することになるのです。
私は結婚をしていて子供がいない身ですが、私の親も妻の親も両方とも70代を超え、これから5年の間に介護の対策を考えておかないといけない状況です。
そして、同時に社会人としてみると「超働き盛り」の世代でもあります。ということは、会社で仕事を全力でやり、子供がいれば家で子育てを全力でやり、親の介護心配もしないといけないという、まさに三重殺なんです。この3つを同時にこなすのは、絶対に無理。生活が破綻するのは見えています。
だから、多様な働き方ができるようにすることで、子育てや親の介護に時間を割けるようにする必要があるのです。
どうでしょうか?簡単に3つだけ理由を述べてみましたが、みなさんのとても身近な問題ではありませんか?
これを期にじっくりと考えてみて、職場で少しずつ提言して変革をもたらしていくと良いでしょう。もちろん、私のような外部のコンサルタントの力を借りても構いません。
明るい未来のために、健全な危機感をもって取り組みましょう。

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