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20代30代のキャリアプランはある意味連続性がありますが、40代以降のキャリアプランはそれまでのものとは大きく異なります。どのような違いがあるのか、そしてその違いを踏まえた上でどのような行動をすべきか、さらに若い人はかならず来る40代に向けてどのように準備すればよいかについてご説明します。
何が他の世代と違うのか?
40代というとみなさんどのようなイメージを持ちますか?会社でいうと課長や部長クラスが40代といった感じでしょうか。では、課長や部長、いわゆる管理職が他の職位の方と大きく違っているポイントは何でしょうか?
会社によって違いはありますし、一概には言えませんが、一般的に管理職は管理職になるための試験(試験ではなくても選考はあるはず)をくぐり抜けているので、チームをまとめて力を発揮させる力や、リーダーシップなどについて長けていると考えられます。
※あくまで一般論です。日本企業では一般社員のほうがマネジメントやリーダーシップに長けているという逆転現象がかなり見られますが、一旦これはおいておきましょう。
そして、管理職に求められるのは、事業を成長させる力です。これは職種によっての違いはありません。営業職でも、研究開発職でも、総じて「事業を成長させる力」が求められます。なぜなら、管理職は会社に雇われる立場ではなく、会社側の人間として会社を成長させる義務を負うからです。
ここが他の職位・世代との大きな違いです。事業の責任を負う立場になるわけですね。
何を磨けばよいのか?
事業の責任を負う立場にあって磨かなければならない力は、当たり前じゃないかと言われてしまいそうですが、事業推進力です。
じゃぁ事業推進力って何なんだよ!って話ですよね。
事業を推進するために必要なのは、最低でも以下だと考えられます。
- 事業の先にある夢や目標を熱く語る言語化力
- 多くの人をまとめ上げるリーダーシップ
- 逆境を打破する突破力
- 複雑な事象をわかりやすく分解する分析力
- 人の心に火をつけ行動を促すプレゼン力
- 緻密な数値を理解する財務分析力(簿記なら2級レベル)
- 単純なことでも愚直にやり続ける継続力
30代のときに事業の立ち上げに携わり、リーダーの経験をせよと説明しました。それらは、40代のときに上記の力を身につける礎を築くためなのです。
これらの力は、普段の仕事の中で磨いていくしかありません。そして、漫然と仕事をしていたらいつまで経っても身につかないものです。そのため、何をやるにしても「本気で手を抜かず」取り組む必要があります。
たとえば、コピー一つ取るのでも、読み手がどのような人たちかを調べ、2in1でいいのか、白黒なのかカラーなのか、ホチキス留めする場所はどこがいいのかなどを考え抜き、読み手が最高に読みやすい状態に設定してからコピーをとるなどです。これは私の持論ですが、コピーを部下に任せてしまっている人は三流です。部下は読み手のことなど考えず、あなたが依頼した通りにやるだけです。コピーを例に取りましたが、資料作成でも同じです。神は細部に宿るといいます。あなた自身が作成した成果物であれば、読み手の手に渡るまで自分自身で責任をもってやり遂げるべきです。他の人に任せた時点で、他人のバイアスが入ってしまいます。それでは、事業責任者とは言えません。
キャリアチェンジの道はあるのか?
40代になってからのキャリアチェンジは、ほぼヘッドハンティングだと考えて差し障りありません。採用する側の目線に立ってみればわかります。40代を超えた人材で、事業経験のない人を採ろうと思うでしょうか?思いませんよね。
組織の核になり先陣を切って事業を推進してくれる人を間違いなく欲しているはずです。そして、そのような人材は20代や30代のときに登録していた大手の転職エージェントには集まってきません。事業責任者を必要としているのは現場の事業部長がほとんど。そのような人たちはいちいち人事を介してエージェントに応募はかけません。自分の知り合いで力のある人を引っ張ってくるか、プロフェッショナルバンクと呼ばれるヘッドハンターに協力を仰ぐかの2つに1つです。
加えて、外資系企業の方が募集している数が多いと考えて間違いありません。外資系企業は「仕事に人をアサインする」からです。Job Descriptionと呼ばれる職務記述書に書かれている内容にマッチする人を引っ張ってくるやり方です。一方で日系企業は「今いる人に仕事を与える」やり方です。Job Descriptionはないケースが多く、一人で何役もこなします。今いる人をどう活用するかを考えるのが日系企業、空いたポジションに人を当てはめるのが外資系企業という感じです。どっちにもメリット・デメリットはありますが、「こういう仕事があるから興味あったら応募してくださいね」というのは、Job Descriptionがないと出すことはできません。だから、外資系企業の方が相対的に多くなるんですね。
外資系企業は結果がすべて、簡単にレイオフ(リストラ)されるなどのイメージがありますが、私の友人に聞いたところ、そのあたりは日本企業よりも柔軟なように思います。結果が全てということはそれだけチャレンジングな目標に向かってチャレンジができるということ。日本企業なら曖昧にしてしまいがちな目標設定も、外資であればクリアにされていてわかりやすいとのこと。また、レイオフに関しても、評価の低い下位5%が切られるなど基準が明確とのこと。下位5%といえば、正直ビジネスパーソンとして見ても基礎ができていない(平たく言うとサボったり、無断欠勤したり、顧客との関係を著しく悪化させたりなど)人たちに当たるので、そのような人材はいっそのこと切ってしまったほうが組織の新陳代謝が高まって良いとのことです。
どのようなキャリアを歩むかはあなた次第ですが、日系企業で「管理職」として過ごすのか、外資系企業で「プレイングマネージャー」としてさらなるチャレンジを続けるのかをきちんと見極めてからキャリアを考えたほうが良いでしょう。
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