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先日、夏休みを利用して香港に行ってきました。観光ももちろんなのですが、主な目的は資産運用です。なぜわざわざ香港にいってまで?それには深いわけがあるんです。
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超高齢化を迎える日本におけるお金の現実
ロンドン大学教授のリンダ・グラットンさんが2016年に著した「LIFE SHIFT」という書籍をご存知の方も多いかもしれません。この著書の中で彼女は以下のように述べています。
2007年に日本で生まれた子どもの半分は、107年以上生きることが予想される。いまこの文章を読んでいる50歳未満の日本人は、100年以上生きる時代、すなわち100年ライフを過ごすつもりでいたほうがいい。
日本人の平均寿命は、2016年時点で女性で87歳、男性で81歳となっており、緩やかな右肩上がりの成長を続けています(下図参照:厚生労働省データから著者作成)。
これが数年後に100歳になるとまではいかないかもしれませんが、日々目にする元気な高齢者の方々を見ると、寿命が伸びるのはほぼ間違いないでしょう。
そうなったときに何が起こるか?長く生きてしまったがゆえの貧困です。
長く生きるとそれだけ生活費も医療費もかかります。しかし、60歳でリタイアして年金生活を送ってきた人たちにはその蓄えがないのです。国民年金と厚生年金を合わせても、年間250万円程度です。もし仮に退職金を住宅ローンの返済に充ててしまっていたとしたら・・・貯蓄もできずその日暮らしの生活を送るしかありません。
働きに出ようにも、1つの企業に入社してずっと同じ仕事をしてきた人は人脈もスキルも偏っています。そのような高齢者を雇用してくれる企業があるかというと正直疑問です。
加えて、頼みの綱となっている年金資産も目減りするリスクがあります。日本の税収は約50兆円。それに対して国家予算(国が年間に使う費用)は約100兆円。簡単に言うと、100兆円使いたいのに、50兆円足りないのです。
どうやって賄っているかというと、国債つまり借金です。この借金をどうやって返すか?その原資が日本にあるのか?借金を返すために年金資産に手を付けないとも限りません。超高齢化社会を迎える日本においてこれはとてつもないリスクです。
いま日本は、寿命が伸びていく一方で、生活をしていくだけのお金のあてがない人がどんどん増えていくという現実に直面しているのです。
日本での資産運用の限界
今まで書いたようなことに気づいている人ももちろんいます。もちろん国も。だからこそ、NISAや個人向け確定拠出年金を推し進めて、国民が困らないように施策を打っているのです。そして、国民の意識が資産運用に向いたときに出てくるのが、国内の証券会社や銀行です。
全部とは言いませんが、彼ら(の一部)は投資の初心者にわかりやすくリスクの低い商品を勧める一方で、退職金を手にした高齢者を狙い、粗悪な投資信託を売りつけて高い手数料収入を得ています(実際に私の親がこの手に引っかかり数百万円を水の泡にしました)。
一旦考えてみましょう。なぜ投資をする必要があるのか。
それぞれの理由があるでしょうが、先に書きましたとおり、将来のための備えと考えた場合、いったいいくら必要なのでしょうか?
証券会社の巧みな手法に引っかかる人の大多数は、この「何歳でいくら必要なのか」が見えていません。「なんとなく不安だから」という理由で投資信託などを買っているのです。
では、何歳でいくら必要なのでしょう?
やはりゆとりのある老後を描きたいもの。たとえば65歳で退職して90歳まで生きると仮に考えてみましょう。毎年の生活費が夫婦で400万として計算すると、400万×25年=1億円が必要という計算になります(年金除く)。
もしご自身が現在35歳であれば、65歳まで30年の間、年間400万を貯め続けないといけないということになってしまうわけです。もちろんこの計算では年金を考慮していませんし、65歳以上でも働く方もいらっしゃるでしょうから一概には言えませんが、豊かな将来を描こうとすると、かなりのお金が必要になるのです。
このお金を純粋に貯金だけで貯めるのは非現実的。なぜなら、日本は超低金利で、銀行に定期で預けていても全くお金が増えないからです。であれば、現在ある資産を運用してなんとか増やしていくことが必要になってきます。
しかしながら、ここでも厳しい現実がつきまといます。たとえば1000万円の元手があり、毎月5万円を投資に回すとして30年間の運用期間を経て1億円を手にするには、毎年5.7%の利回りが必要なのです。
投資を少しやったことのある方ならわかると思いますが、5.7%の利回りを30年間継続することは到底不可能です。投資をしていれば良いときもあれば悪い時もあり、トータルでみたときの利回りは良くても3%前後ではないでしょうか。そこから手数料なども引かれますので実質利回りはもっと低くなります。将来に備えるための大事なお金。高いリスクをとって投資をすべきものではありません。
このように、日本国内でお金を増やそうと思っても、八方塞がりなのです。国内じゃもうお金を増やせない。じゃぁどうするか?国内がだめなら海外というわけです。
香港でのオフショア投資の魅力
では海外でもなぜ香港なのか?香港で投資をすることでどういうメリットがあるのかについてご説明します。
税制の優遇と経済の自由度
香港は一般的にオフショアと言われ、世界でも税制が優遇されている地域です。オフショア投資という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるでしょう。香港の他にはシンガポールやスイス、マン島などが有名です。
以下の表のように、法人税では日本より25%も低く、住民税や相続税、贈与税、キャピタルゲイン税およびインカムゼイン税に至っては0%です。
日本 | 香港 | |
法人税 | 40% | 15% |
住民税 | 10% | 0% |
相続税 | ~55% | 0% |
贈与税 | ~55% | 0% |
キャピタルゲイン/インカムゼイン税 | 20% | 0% |
これらから以下3点を挙げることができます。
- 香港の法人は税金が低く商品・サービスを作るコストが安いため、良質な商品やサービスが多数生まれやすい
- 相続・贈与の際に税を考慮しなくて良いので、資金の流動性が高く経済が循環しやすい(構造的に好景気になりやすい)
- 投資で得た利益が非課税でまるまる手元に入る
実際に、米ヘリテージ財団が世界178カ国・地域を対象に実施した経済自由度指数調査において、香港は21年連続で世界一の評価を受けています。
健全な経済成長を続ける世界屈指のビジネス拠点
税制が優遇されているために経済が循環しやすく、また多くの商品やサービスがつくりやすい環境にあって、かつ高い利益が得やすいことはお分かりいただけたかと思います。
では肝心の経済基盤はどうでしょうか?
香港は1997年にイギリスから中国に返還をされましたが、実質的に特別行政区となっており、一定の自治権の付与と中国本土と異なる行政・法律・経済制度の維持が認められています。
森記念財団都市戦略研究所による世界の都市総合力ランキングで、香港は7位に位置しています(1位はロンドン、東京は3位)。また、分野別で見ると経済で5位、経営者で3位と、経済力において世界でも高い位置にある都市であるといえます。
そして、税制の優遇により世界中から大企業や投資家などが集まってくるので新しい商品・サービスがどんどん生まれて消費され、結果として高い経済成長を維持しています。
驚くのは、中央銀行(日本で言うと紙幣や通過を発行している日本銀行)でさえ、国が民間に委託をしているということです。香港上海銀行、スタンダード・チャータード銀行、中国銀行(香港支店)という3つの民間金融機関が香港ドルを発行しています。
経済の自由度がいかに高いかがよくわかると思います。
日本にはない魅力的な金融商品の数々
日本と違い、香港の金融機関は営業をしません。営業は代理店に任せて代わりに自分たちは商品の開発に力を注いでいるんです。ですから、世界中のあらゆる金融機関がひしめく香港では、それこそ星の数ほど金融商品が溢れかえっています。
たとえば、私が購入しているものを例としてあげると・・・
- 12年満期の生命保険(確定利回り2.8%)
- 128年満期の積立型生命保険
※すべて米ドル建て
などです。
私の場合、投資というよりリスクを極力減らしてお金を増やしたかったため、金融商品は必然的に生命保険になりました。もちろん、リスクを取って高いリターンが得たい方は投資信託のような商品もあります。
ここで一つ問題が発生します。この商品が星の数ほどあるのと同じように、代理店も星の数ほど存在することなんです。代理店によって取り扱う商品も違えば、詳しい商品も違ってきます。星の数ほどある代理店、そして星の数ほどある商品の中から自分にあった商品を探すのは至難の業。ですから、実際に香港で資産運用を行う際にはアドバイザをつけることをおすすめします。
実際に私も投資顧問会社とアドバイザ契約を結んでいます。投資顧問会社では自分が将来いくら必要なのかから始まり、そのためにどのような商品をどのように運用していけばよいかのアドバイスをもらえます。
人によっては香港まで一緒に行ってくれて銀行口座開設から代理店との契約サポートまでやってくれる人もいますので、投資顧問会社によく相談をしてみると良いでしょう。
気をつけるべきこと
さて、今まで良い面ばかり書いてきました。ここまでだけであれば絶対に香港での投資をやったほうがいいじゃん!ってなりますよね。しかし現実としてうまい話ばかりではありません。当然気をつけなければいけないこともあります。
為替リスク
香港は世界の経済都市ですから金融商品のほとんどは米ドル建てとなっています。そのため、円とドルの為替差損のリスクは避けられません。もちろん購入したときよりも円安になれば為替差益が出るわけですが、表裏一体ですね。ですから、購入する際にはどのくらいの円高になったらマイナスとなるのかなどのシミュレーションもしっかり行っておく必要はあると思います。
私自身は、安定通過であると言われている日本円であっても、人口減・超高齢化の国の通貨の価値は上がりづらいと考えているので、ドル建てでも問題はないと見ています。また、円ドルレートが60円/$という超ド級の円高にでもならない限りプラスの運用になるように設計をしています。
言語の壁
これは契約の際の大きな壁です。香港で資産運用をするわけですから、資金を戻す口座も香港で作っておく必要があります。最近規制が厳しくなってきたようで、外国人渡航者がHSBCなどの国際銀行で講座を開くときには英語で会話ができることが必須になっています。私が契約したときも、契約担当者と二言三言英語で質疑をしました。
しかしこれも投資顧問会社のアドバイザに頼めばなんとかしてもらえる部分もあります(たとえばトークスクリプト集をくれるとか)。
代理店の信頼度
そして星の数ほどある代理店でどこを選ぶか。これはもう投資顧問会社に頼るしかありません。私が契約をした代理店は、香港の中でも日本人顧客が最も多く、日本人スタッフが10名超常駐している代理店で、申込後の電話やメールサポートも日本語対応が可能でしたので安心でした。
資産運用先としての香港の魅力と投資をする際の留意点、ざっくりとですがお分かりいただけましたか?繰り返しになりますが、日本で頑張ってお金を増やそうとしてももう増えないのは見えています。人生100年時代を豊かなものにするために、是非海外にも目を向けてみてくださいね。
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